介護業界深読み・裏読み
岸田賃上げ「3%(9000円)」が
次期報酬改定を左右する

介護業界に精通するジャーナリストが、日々のニュースの裏側を斬る!

財務省がこうした展開を見せたのは当然、来春に控える診療報酬改定と、その先の介護報酬改定を見据えてのことだろう。上記財政審では続きがあり、「産業別の労働分配率を国際比較すると、我が国の医療・福祉分野における労働分配率は他国より相対的に低く、分配機能を強化する観点から、診療報酬・介護報酬をはじめ、分配のあり方を見直す必要がある」とし、「労働分配率」から次のメスを入れていこうとする様子がうかがえる。介護については、これまでの改定経緯や2つの処遇改善加算を挙げ、「事業者の収入にはなっても必ずしも介護職員の賃金引上げにつながらなかったとの指摘もある」「介護職員の実際の賃金引上げにつながる実効的な仕組みを模索する必要がある」として、処遇改善のあり方を俎上に載せている。

TAGS

検索上位タグ

RANKING

人気記事ランキング