介護業界深読み・裏読み
岸田賃上げ「3%(9000円)」が
次期報酬改定を左右する

介護業界に精通するジャーナリストが、日々のニュースの裏側を斬る!

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注釈として、「他の職員の処遇改善にこの処遇改善の収入を充てることができるよう柔軟な運用を認める」との補足が入っている。
この文言がまとめられたのは17日の会合で、15日時点ではブランク。ペンディングを意味する(P)とのみ記載されていた。このことに影響を及ぼしていたのは同月8日にあった財政制度等審議会・財政制度分科会だ。同会議で財務省は「医療福祉分野の雇用情勢」とする資料を提示。「成長の恩恵を必ずしも受けられていない女性・非正規の方々が多い分野において、国による分配機能を強化し、処遇の改善を図ることは意義がある」としたうえで、特に介護分野については「医療・福祉分野で賃金水準が低いのは、保育や介護の現場で働いている方々であり、これらの方々は女性・非正規問題と関連が深い」として処遇改善に一定の理解を示す一方、看護については「女性・非正規問題と関連が深い」としながらも、全産業平均と比べて「相対的に賃金水準が高い」と指摘。岸田首相が先手を打って列挙した賃上げ対象に待ったをかけた。ある政府関係者は、「15日の政調で(P)となったのは看護部分の調整」と話してくれた。

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