制度と経営に強くなる!
新型コロナウイルスが教えてくれた
経営で大事なたった一つのこと

介護事業所のリーダーが、今、知っておくべき知識を、業界に精通したC-MASのプロフェッショナルが伝授

新型コロナウイルスで介護業界は大打撃

新型コロナウイルス禍が2月上旬より徐々に広まり、4月7日には「緊急事態宣言」が発令されました。介護業界では、特に死亡リスクが高いといわれている高齢者や疾患を持っている方々を対象に送迎や食事、入浴、機能訓練などを行うデイサービスやデイケアでは「3密」状態を不安視され、世の中には営業自粛を進める事業所も出ていました。そのようななか、当社デイサービスでは利用控えが進みました。

新型コロナウイルス感染を恐れた利用控えが起こした結果

コロナウイルス感染リスクを恐れての利用者様のお休みに対しての対応は、通常のお休みと違い、利用の促しができないこともあり、頭を抱えました。その理由として、コロナ感染が不安なことはわかるが、機能訓練を長期にわたって行わないことで、2~3週間を経過した頃から、家族や施設職員の方からの話で利用者の身体機能や認知機能低下が見られるようになったことが挙げられます。

安心と安全の違いを明確にして利用者へ安全を伝える

・「安心」安全の程度を基にした個々の人間の主観に基づく感覚であること。
・「安全」危険の程度を“客観的に保証される状態にすること。

利用者へ利用の促しを簡単にできない状況で、どのようにしたら利用者が安心して通所してくれるかを考えた結果、当社が採った方法は、デイサービスで3密状態になる状況を洗い出し、その状況に対して安全を徹底することでした。そして、緊急事態宣言解除と同時に当社のデイサービスが安全なことを、手紙やチランを使い通知しました。なかには「こんな時期にチラシなんて非常識だ」という厳しい意見もありましたが、当社が行いたかったのは安心の強要ではなく、あくまでも安全の状況を知っていただき、利用者が自ら安心して通所してほしいという思いでした。

スマイル新城のチラシ

株式会社ケアスマイル青森が配布したチラシ。
密になりやすい状況下において、どのように感染を防ぐかをわかりやすく説明している

安全を伝えることで利用者か戻り新規利用者が増えた

緊急事態宣言解除とともに安全を通知した手紙やチラシのおかげもあり、約1カ月で利用率が通常の-5%まで戻ってきました。そして、うれしいことに3密対策を徹底して行われていることが評価され、新規の問い合わせは前年同月と比べ15%アップしました。
新型コロナウイルスの感染リスクがなくなることはないなかで、我々介護事業所は利用者の日常生活をいかなる場合であっても守る必要があります。そのためには、我々ができる最大限の安全のなかでサービスを提供し、利用者が安心して通所できる環境づくりを行っていくことが、この新型コロナウイルス禍の中で求められる経営なのです。(『地域介護経営 介護ビジョン』2020年11月号)

介護事業に特化した経営・税務の専門家集団
C-MAS 介護事業経営研究会(Care-management Advisory Service)

介護事業者の経営改善をサポートする会計事務所(税理士・公認会計士)で 組織する、全国的なネットワーク。介護現場を熟知したプロフェッショナルたちが、経営改善はもちろん、戦略立案や実務においても一歩踏み込んだコ ンサルティングを行っています。本部事務局にお問い合わせいただければ、ご相談内容のソリューションを得意とする、地域に根づいた専門家をご紹介します。また各支部では、経営に役立つセミナー等を開催しています。

[教えてくれた人]
C-MAS スペシャリスト 大里洋志

おおさと・ひろし●株式会社ケアスマイル青森代表取締役。1982年青森県生まれ。2007年おおさと接骨院を開業。その後、リハビリ特化型短時間デイサービス3施設、訪問看護ステーション、居宅介護支援事業所を展開し、青森市内にクライアントを約700名抱える

株式会社ケアスマイル青森
●青森県青森市問屋町2-14-6 TEL 017-739-4543