制度と経営に強くなる!
銀行も必ずチェックする決算書の読み方

介護事業所のリーダーが、今、知っておくべき知識を、業界に精通したC-MASのプロフェッショナルが伝授

銀行は会社を格付けしている

銀行からお金を借りる際に、3年程度の決算書・税務申告書などを提出すると、銀行側は融資が可能か、いくら融資できるか、金利は何%にするかを決めることになりますが、その前に、決算書の情報などから図表1のような格付けをしています。

銀行による格付け例

この格付けが高いほど、積極的に借り入れができ、また金利も低くなります。しかし、格付けが7以上だと新規の借入が難しくなり、9以上だと既存の借入も返済が迫られます。財務内容が悪くても、技術力・販売力等があり将来性が認められれば、格付け以上の対応も考えられますが、決算情報を中心に判断されることが多いです。

では、銀行は決算書をどのように分析しているのでしょうか?
銀行が重視するポイントを4つにまとめました(図表2)。みなさんの決算書をチェックしてください。

銀行が重視するポイント

また、分析にあたり、参考にする財務指標をご紹介します(図表3)。みなさんの法人の決算書で算定してみてください。

4つの財務指標

経営者は不測の事態に備えよ

経営者の中には、税金を少しでも減らすために節税対策として必要でない資産を買ったり、必要以上の保険加入や親族への報酬等の増額をしているかもしれません。しかし、利益を出して税金を払わないと、自己資本として法人に蓄えが残りません。

銀行は、優良企業は借入の必要性がなく、中小企業は廃業も多く、新規の貸出先が減っている、また国のゼロ金利政策により資金の運用先が少ない、といったことから、今は積極的に融資をしてくれることが多いです。
しかし、銀行自体の業績が悪化したり、金利が上昇した場合には、追加融資や借り換えに応じてもらえなくなる可能性があります。

ですから、今のうちに、法人の財務内容の改善を図り、不測の事態に備えるための蓄えをしておくことが大切です。法人の財務基盤を安定させ、地域における介護・福祉分野での活動を長く続けていってほしいです。(介護ビジョン 2020年9月号)

堤 紀彦
つつみ・のりひこ●公認会計士、税理士、医療経営士2級、介護福祉経営士1級、経営革新等支援機関。監査法人で上場会社・金融機関の監査、上場支援、非営利法人の監査などをしたのち、2016年に介護・福祉分野に特化した堤会計事務所とC-MAS三重北中部支部を立ち上げ。介護・福祉事業者向けの支援業務に集中し、経営理念の「お客様と共に歩むパートナー」を実践する形で、開業支援・経営相談・税務相談・経営計画作成支援・記帳代行・給与計算・各種税務申告・セミナー開催など幅広い支援業務をしている。また、毎月介護事業者向けにメルマガを発信している
堤会計事務所
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