院長婦人はコンサルタント
第63回
コロナ禍の影響で見える各業種の潜在的な問題?

弥生、3月に入ってから、何やら目のかゆみと鼻水に悩まされる日々。数年前からついに、サマンサも花粉症デビュー!
以前は、患者さんの「目がかゆくて仕方ない」と問診で聞いても、思いっきり他人事であった。今では、問診を取りながら内心「お互いつらいですね」なんて共感している。例年はまず耳鼻科で処方され、それでも目がかゆい患者さんが眼科を受診するパターンが多かったが、今年は、最初から当院へお越しになる方がほとんど。コロナ禍で耳鼻科控えが起きているとは聞いていたが、眼科的にはちょっと恩恵かも(ゴメンナサイ)。

とはいえ、昨年後半から先月までは、患者数も対前年比減少、スタッフも手持ち無沙汰にしている様子は心穏やかとは言えず、じっとこらえていたサマンサ。ここにきてやっと一息つける感じだ。これから年度替わりに向けて、初コンタクトレンズ希望の患者さんも増えてくる。また、新学期が始まれば学校眼科検診も始まり、再検査用紙を持参した児童・生徒さんで活況を呈すると予想。

さて、話は変わって今年の1月、IMF(国際通貨基金)が世界経済見通しを発表した。2020年の世界の経済成長率(実質GDP伸び率)をマイナス3.5%、21年をプラス5.5%、22年をプラス4.2%とした。経済政策とワクチン接種による新型コロナ収束を踏まえてだが、本当にプラスに転じるくらい、状況が好転してほしいと痛切に願っている。

先日、自動車保険の切り替えで会ったディーラーさん曰く「昨春は新車が売れず中古車が売れ、昨秋からやっと新車が動き出し、今年は順調に売れている」という。地方では、自動車は移動手段として必要不可欠。新型コロナが深刻化し始めた昨春は、新車の購入を今後のことを考えてためらったものの、それでも、移動手段として仕方なく中古車を買ったのだろう。その後、首都圏は依然大変な状況だが、地方は、首都圏からの移動には注意を払うが「圏域内の活動なら感染リスクも……」と、新車購入に踏み切っているのだろう。

そもそも、地方は首都圏と比べ賃金ベースで抑えられてはいるが、飲食・観光業は別として)手堅く経営されている企業が多く賃金も“通常どおり”という印象を受ける。コンタクトレンズメーカーも全国的な販売不振を受けて低価格帯レンズを新発売したが、当院に来院する患者さんは安全・安心なレンズを求めており、単なる価格では選んでいない。昨今の状況で本当に困っている人は、コンタクトレンズをやめて眼鏡に切り替えるか、より一層安い商品を求めてネットに流れる。新型コロナの影響は多岐にわたる潜在的な問題をあぶり出している。

先日のニュースで、県内大学病院等では医療従事者向けのワクチン接種が始まったと聞いたが、当院のような末端診療所はいつになるのだろうか?まだ医師会から連絡はない。その後の高齢者接種では、院長はじめサマンサや看護師さんもお手伝いしないとね。前回「当院の看護師さんはパートだからお手伝いは無理かなぁ」なんて言っていたが、結局2人の看護師さんも手を挙げてくれた。コロナ禍とサマンサの奮闘はまだ続く。(『CLINICばんぶう』2021年4月号)

サマンサ●中学校の教師だったが、夫の開業をきっかけに診療所の事務長に就任。日本医業経営コンサルタントと医療経営士3級の資格を持ち、新潟県内の眼科専門診療所で院長夫人兼事務長として経営の舵取りをしている。