院長婦人はコンサルタント
第60回
コロナづくしの2020年
21年の診療所経営はどうなる?

本稿の執筆時、季節は早くも師走。とはいえコロナ禍のため、まったく師走感はナシ!!すべてにおいて不完全燃焼!!

2020年を振り返れば、春先は来院患者数も減り、「いったいどうするべきか?」と悩んでいたが、夏ごろから、自粛していた患者さんも薬がなくなったり、さすがに持病が心配になったりで戻ってきた。ただ、これから新型コロナウイルス感染症の拡大があと何波来るかわからないし、いつまでこの状況が続くか読めない。
ニューノーマル時代、新しい生活様式によって私たちの思考や行動がどんなふうに変化するか?また、それが医療経営にどんな影響を及ぼすのか?考えれば考えるほど、不安が増してくる。

そして、秋も深まるころ、医療事務スタッフ派遣会社から何度かお電話をいただいた。以前から医療事務パートをもう1人ほしいと思っていた。すでに医事パートは1人いるが、できれば午後診療帯のスタッフ1人と合わせ事務正職員に加え事務パート2人で正職員1人追加という体制にしたい。なかなかいない午後就業希望者だったので、実際に会ってみた。

アラ還女子で、以前にも調剤薬局で働いたことがある方だった。今のアラ還は若く「余生が……」などと老け込む年齢でもない。おまけに、人生を重ねた人特有の頑なさは感じなかったし、年齢的に、若手スタッフのように子どもの発熱等で急きょお休みなんてこともない。「この方にお願いしようかなぁ……」とも悩んだが、やはりこのコロナ禍。「あえてこの時期に新たな人材を採用しなくても……」という考えも頭をもたげ……。

「年明けからお願いできませんか?」と聞いてみたら、「すぐにでも働きたい」との答え。それぞれの事情があるのだろうが、「コロナ禍が原因で急いでいるのかな」と考えてしまう。年末年始を過ぎて失業・失職による雇用問題が起きれば社会不安が起きるかもだが、逆に採用側からすれば、選択肢が広がるとも言える(でも、その前に、ニュースでも報道されている医療崩壊が起きる可能性のほうが大きいかも……)。いずれにせよ、新型コロナはまだまだ続く。

そこで、医療機関における感染拡大防止等の支援事業を使い、非接触検温モニターを購入し、スタンドをつけて設置。最近人が集まる施設等で見かけるようになったが、高齢者にはお初らしく、要領を得ない患者さんも多数。おまけに不織布マスクなら反応するが、ウレタン製マスクやお手製布マスクなどではエラーが起きる。

まぁ、ここらへんは我慢できるわね。それよりも、閉塞感満載のコロナ禍で、少しでも目新しいことを取り入れることも大切と思っている。意外にも、院長やスタッフも結構面白がっているし、割と良い買い物だった。

また、今年、当院は年末年始(12月31日~1月3日)に眼科祝日診療当番が回ってくる……。いずれにせよ、遠出することもできずに巣ごもりしているし、見方を変えればラッキー。振り返れば、昨年末は1年後にこんなことになっているなんて思ってもみなかった。

ああ~、早く新型コロナの感染拡大が収束しますように!と願いながら、次号に続く。(『CLINICばんぶう』2021年1月号)

サマンサ●中学校の教師だったが、夫の開業をきっかけに診療所の事務長に就任。日本医業経営コンサルタントと医療経営士3級の資格を持ち、新潟県内の眼科専門診療所で院長夫人兼事務長として経営の舵取りをしている。