院長婦人はコンサルタント
第56回
同業種の枠に捉われていては新しいアイデアは生まれない

サマンサは7月下旬にリモート取材を受けていた。そう、某一流診療所経営雑誌である。この取材を通じて、各診療所の抱える悩みとそれに対する工夫をシェアできたのは良い経験だった。コロナ禍のおかげ(?)で移動せず地一元にいながら取材を受けたり、有意義なセミナーを受講できたりするのはありがたい。

マーケティングやコーチング、動画活用、instagram運用セミナーなども聴講した。そのなかで、コンタクトレンズの患者さん向けのYoutubeの新たな活用法もひらめいたが、制作者であるサマンサの多忙を言い訳にまだ着手していないのが、お恥ずかしい……(今回は美容室での動画活用法をヒントにしている)。
特に動画については、約10年前に投稿したコンタクトレンズの正しい着脱動画が、いつの間にか数万回再生になっていた成功体験があるが、最近はご無沙汰だったので、また一念発起して頑張るぞ!

さて、サマンサはもともと同業種の友人は少ない。商工会議所をはじめ各種団体、異業種の友人がほとんど。同業種とのつながりばかりでは、正直、アイデアは生まれない。患者さんも私たちも市井に生きているのだから、この市井のマーケティング手法をうまくアレンジして診療所経営に取り入れたい。
ましてや、コロナ禍に生き残るのは”いかにこの変化に対応できるか”である。

多分、この年末にかけて景気後退や倒産に拍車がかかり、景気悪化に向かうと受診抑制は必ずかかる。つまりは、院長夫人コンサルタントの腕の見せ所だ。
本稿執筆の数日前に受講したマーケティングセミナーで講師が言っていたが、医療業界は他業界から見て少し理解できない部分が多い業界らしい。これは、異業種出身、かつ実家が商売を営んでいたサマンサにとっても同感である。

その一例が、「値段を貼っていない」こと。確かに、ラーメン店に行けば、「ラーメン 700円」「チャーシューメン 900円」と表記されている。「ラーメンと医療を一緒にするのか!!」とお怒りの声も聞こえそうだが、一面、確かに言われるとおり(それは無理だろうと思った御仁よ!それでは生き残れないぞ!!)。正直、それを聞いて「へーそうなのかぁ~」とおもしろく思ったサマンサはすでに、新しいアイデアが浮かんだよん。

さらに、最近の引っかけワードは「テレワーク」で、マーケティング活動に有効と聞き、何かできないか思案。
そこで、小さな取り組みとしてルテイン配合の医療機関取り扱いサプリメントを新たに「テレワーク応援サプリメント」として再発信しようかなと思い、とりあえず診療所HPで改めてご案内(まぁ、少しずつ付加価値をつけるべく。かなり涙ぐましい)努力である……)。

一方、最近では、Googleマイビジネスのロコミで患者さんにお叱りをいただいたたりもした。かいつまむと、首都圏から移動してきた患者さんに受診が難しいことへのご理解をお願いしたら、逆ギレの末、ネガティブな口コミを聞かれたという問題だ……。
ということで、このエピソードの顛末とサマンサの奮闘は、次号へ続きます!(『CLINICばんぶう』2020年9月号)

サマンサ●中学校の教師だったが、夫の開業をきっかけに診療所の事務長に就任。日本医業経営コンサルタントと医療経営士3級の資格を持ち、新潟県内の眼科専門診療所で院長夫人兼事務長として経営の舵取りをしている。