“その人らしさ”を支える特養でのケア
第100回
栄養情報提供書の書き方について
「“その人らしさ”を支える特養でのケア」も今回で100回目となりました。最初は2年間のつもりで始めた連載でしたが、こんなに長く続けられるとは思いませんでした。これもひとえに、読んでくださっている皆様のおかげです。「連載を読んでいる」とお声がけくださる方もいらっしゃって、いろんな方とつながっているのだなと感じています。
栄養情報提供書の私流の記入法
先日、研修会の参加後アンケートのまとめを拝見していると「栄養情報提供書の書き方を勉強したい」という感想があることに気がつきました。
これまで、連携することの意義や連携の具体例などを紹介してきましたが、書き方については触れてきませんでした。そこで、今回は栄養情報提供書の書き方について紹介します。
この原稿を書き始めてふと、「自分は栄養情報提供書の書き方をどこで勉強したんだろう」と考えてみたのですが、思い出せませんでした。取り急ぎ、手元の参考書等々を探してみたのですが「これだ!」というものが見つかりませんでした。そのため、今回は「横山はこうしていますよ」という内容になりますこと、お許しください。
ちょっと脱線しますが、これまで私自身は「栄養情報連携書」と呼んでいたのですが、今回改めて厚生労働省の様式例を見ると「栄養情報提供書」となっていましたので、呼称を合わせています。
まずは、厚生労働省の様式例を用いた栄養情報提供書(図表1)の記載内容をもとに、どこから情報を収集するのか、どんなことを記入するのかを図表2にまとめました。各施設で記載箇所や書類の名称はさまざまかと思いますので、ご自身の施設で同じような内容が書かれている文書等と照らし合わせながら参考にしていただきたいです。

情報収集は栄養課内だけにとどまらない内容も多く、日頃からのミールラウンドや多職種連携が重要です。
また、施設内のどこにどの情報があるのか、たとえばカルテのどのページに記載があるかなどを把握しておくことも大切です。これは、栄養情報提供書作成の効率化にも役立ちます。
当施設では電子記録を使っています。記録は全職員が記載内容を確認できるようになっていますし、全員が同じ様式に記載しているため情報収集は比較的容易です。
栄養情報提供書を作成するなかで一番難しいと感じる部分は、「入所中の経過・栄養食事相談の内容等」の部分ではないでしょうか。自由記載であるため、何をどう書こうか……と頭を悩ませることが多いかもしれません。「どんなことを書くか」については図表2を参照してください。
文章を考えることも「難しい」と思う一因かもしれません。個人的には「簡潔に、簡単な言葉で、客観的な事実を書く」ことを意識しています。長い文章になると伝わりにくいと感じることが多いため、まとめられないのであれば、箇条書きで書いてしまうこともあります。「誰かが見る」と思うと、かっこよく、良いことを書きたくなりますが、うまくいってなくても自信がなくても、「何(問題)に対して、どう評価して、どう対応したか」が伝わることが大事かな、と思っています。
せっかくの100回記念だったのに、どうしても図表を載せたくて文章が短くなりました。
101回目以降も、私が取り組んでいること、感じていることをお伝えしたいなと思っています。
引き続き、おつき合いいただけるとうれしいです。(『ヘルスケア・レストラン』2026年4月号)
特別養護老人ホーム ブナの里
よこやま・なつよ
1999年、北里大学保健衛生専門学校臨床栄養科を卒業。その後、長野市民病院臨床栄養研修生として宮澤靖先生に師事。2000年、JA茨城厚生連茨城西南医療センター病院に入職。同院の栄養サポートチームの設立と同時にチームへ参画。管理栄養士免許取得。08年、JA茨城厚生連茨城西南医療センター病院を退職し、社会福祉法人妙心福祉会特別養護老人ホームブナの里開設準備室へ入職。09年、社会福祉法人妙心福祉会特別養護老人ホームブナの里へ入職し、現在に至る

