「日病モバイル」導入病院数が1年間で1.5倍に
株式会社フロンティア・フィールド(東京都港区)は、医療機関専用スマートフォン「日病モバイル」の導入病院数(導入予定含む)が今年1年で1.5倍伸長し64病院に拡大した、と発表しました。利用者数(ID数累計)も2022年末対比で増加率215%の3万2,000名超になったとのことです。
また新機能として、特定のテーマについてチャットルームを作成しToDoのステータス管理ができる「スレッド機能」を追加。
さらに導入病院数が拡大しているなか、地方での新規顧客開拓と現地密着サポートの強化を目的に、大阪市中央区と、札幌市中央区に新拠点を設立したことも併せて発表しました。
フロンティア・フィールドのプレスリリースによりますと、病院では1990年代に普及したPHSが今も主流ですが、最近はスマホへの乗り換えニーズが高まるとともに、電話中心の院内コミュニケーションをアプリ活用で効率化する流れが加速しています。
こうしたなか、日病モバイルは、PHSがメインの病院内コミュニケーションインフラを、スマートフォンによりデジタル化を促進させる医療機関向けスマートフォンサービスとして、病院内で活用されています。
スマートフォンにはナースコール連携、内線電話、グループチャット、緊急通報、端末の遠隔管理など、医療現場で必要な機能を標準搭載するとともに、高いセキュリティレベルの環境を実現しています。また携帯キャリア回線を利用して通信するため、院内にWi-Fi設備を必要とせず院内外問わずに利用できる点も特徴です。
導入実績
https://www.frontierfield.co.jp/case/
実施漏れを防ぐ新機能「スレッド機能」
従来チャットでは、依頼事項がチャット一覧の後方に流れてしまい目に留まらなくなってしまうことで「依頼漏れ」、「依頼に対する実施漏れ」が発生してしまうことがありました。そこで依頼者、依頼を受ける担当者を明確にし、ルームチャットで依頼に対するやりとりができる機能を開発。「完了」、「未完了」のステータスを付けることで実施漏れを防ぐことができるといいます。
例えば、「パソコン修理依頼」という題名でチャットルームを作成し、依頼者/担当者/目的の状態(完了・未完了)が確認できます。これにより、チャットが上から下へ流れてしまうことで、誰からいつ修理依頼を受けたか行方不明になってしまう事象を解決できます。
初となる地方拠点を大阪と北海道に開設
フロンティア・フィールドは2016年7月の設立で、2020年1月に医療機関専用スマートフォン「日病モバイル」の提供を開始しました。
2021年1月にシミックホールディングス株式会社を引受先とする第三者割当増資を実施したほか、2022年3月に総額10億円となるシリーズBラウンドの資金調達を行いました。
2023年は株式会社スズケン、株式会社大塚製薬工場などから総額39億円の資金調達を実施し、営業、カスタマーサクセス及び開発を中心に人員拡充。また同社初となる地方拠点を大阪と北海道に開設しました。
このほか、経済産業省のスタートアップ支援プログラム「J-Startup2023」に選定されたほか、中小機構 「Japan Venture Awards 2023」JVA審査委員会特別賞などを受賞しています。
(文/ヘルスケア・マネジメント.com)